聖誕教会 Church of the Nativity(世界文化遺産)

Manger sq.
5:00-20:00(冬季~18:00)
無料

世界中からキリスト教徒が巡礼に集まる、ベツレヘムのメインスポットでもある聖誕教会。Manger Squareの正面に面していて、すぐに見つかります。

年間を通して常に巡礼者や観光客でいっぱいで、イエスが生まれたと言われる地下の洞窟に入るには、時には数時間待たなければならない場合もあります。

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聖誕教会の歴史

326年

パレスチナの地を攻略したローマ帝国のコンスタンティヌス帝が、母親であるヘレナ・アウグストゥスの助言を受けて、イエス誕生の地として教会を建立。

529年

サマリア人の反乱により教会が破壊。

しかし、ビザンツ(東ローマ)帝国の皇帝・ジャスティニアンが、聖地パレスチナで最も美しい教会となるよう再建を命じ、規模も大きくなって教会が再建される。

614年

ササン朝ペルシアの侵略を受け、パレスチナはイスラム教勢力の支配下に置かれる。

聖誕教会には床のモザイクに「東方三博士の礼拝」のシーンがあったために、キリスト教会にも関わらず破壊を免れる。

ベツレヘム 聖誕教会のモザイク

教会内で見られるモザイクは、コンスタンティヌス帝の時代のもの。非常に貴重です。

11~12世紀

11世紀には十字軍によってカトリックの支配下に戻る。

12世紀にはフランク王国の王がここで戴冠式を行うなど、キリスト教の重要な聖地として地位が高まる。

この頃、コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)の王の命により、教会全体を高い壁で覆い城塞のような外観にするような大規模な工事が行われる。

ベツレヘム 聖誕教会の外壁

城壁のような外観は、十字軍の時代に作られたそう。

1187年

アイユーブ朝のサラディン王がパレスチナを奪還。

聖誕教会はまたギリシャ正教の管理下におかれたが、上層部の争いなどによって、修復作業は進まず、次第に老朽化。

16世紀~

オスマントルコ時代に入り、ようやく修復が再開される。

教会への入り口が、現在のような非常に小さいものに変えられた。

高さは120cmしかない聖誕教会の入り口は「謙虚のドア(The Door of the Humility)」呼ばれる。

ベツレヘム 聖誕教会の入口「謙虚のドア」

「謙虚のドア」は人一人がやっと通れる大きさ。順序良く入りましょう。

これはこれまであった、馬を教会内に引き入れるという風習がなくなったためと言われている。

生誕の洞窟(The Grotto of the Nativity)

祭壇の地下に、イエスが生まれたと言われる場所が祭られています。

生誕の洞窟(ベツレヘムの聖誕教会)

中は狭く、常に巡礼者や観光者でいっぱいです。

祭壇の両側に出入り口がありますが、通常は右側が入り口、左側が出口、といった暗黙の了解の下に見学者は流れていっているようです。

イエスが誕生した場所には、1717年にフランスから献上された、シルバーの十四芒星が埋め込まれています。

「HIC DE VIRGINE MARIA JESUS CHRISTUS NATUS EST」

ラテン語で「ここでイエス・キリストは聖母マリアから生まれた」と記されています。

星が埋められているところが、イエスが生まれたと言われている場所。ラテン語の表記も見てみて下さい。

十四芒星の14つのポイントは、アブラハム・アダム・ダビデ王・バビロン捕囚・そしてイエス誕生までの世代の数を示しているそう。

周りのランタンは15つあり、常に灯りがともされ続けています。

グロット内のタペストリーには、イエス誕生のシーンが描かれています。

聖カテリーナ教会(Church of Saint Cathrine)

月~土 5:00-12:00/14:00-20:00|日 14:00-20:00
無料

聖誕教会のすぐ北に隣接されて建てられているのが、聖カテリーナ教会。

中世にアッシジの聖フランシスコの流派である、フランシスコ派の修道院で、カトリックの教会です。

毎年行われるクリスマスミサは有名。カトリックの教会です。

現在の聖カテリーナ教会は1947年に改修されています。

毎年12月24日のミッド・ナイト・ミサは全世界にテレビ中継され有名。

外国人がチケットを手に入れるのは非常に困難で、現地の住民でも1世帯に1~2枚しか取れないそう。

教会の入り口の庭には、聖書をラテン語に翻訳したという偉業を成し遂げた、聖ヒエロニムス(St. Jerome)の像があります。

ベツレヘム 聖カテリーナ教会の庭園

美しく整備された庭園。聖ヒエロニムスの像が中央にあります。

聖ヒエロニムスは絵画でも骸骨と一緒に描かれる事も多く、この像の足元にも骸骨があるので見てみて下さい。

また、この聖カテリーナ教会の入口の門の内側には、聖ゲオルギオス(St. Georgios)の像も。

ベツレヘム近郊には聖ゲオルギオス教会があり、ギリシア正教の信者は、毎年5月5日に「聖ゲオルギオスの日」のミサを開催します。

ミサでは、ドラゴンを退治する聖ゲオルギオスの型で焼かれたパンを奉納。

ミサの終わりに、教会の出口で「聖ゲオルギオスの鎖」を神父さんに潜らせてもらうと、幸せが訪れるそう。

運が良ければ見学させて頂くのもいいかも?

ただし、ミサの当日は、ムスリムより肌の露出が多いキリスト教女性を見ようと、ムスリムの男性が教会の周りにわらわらしています(ギリシア正教徒のパレスチナ女性談)。女性は肌の露出に気をつけましょう!

3つのキリスト教宗派の対立

聖誕教会は現在、カトリック・ギリシャ正教会・アルメニア使徒教会の3つのキリスト教宗派によって管理されており、それぞれの宗派で管理している部分が異なります。

毎年12月31日に合同の教会大掃除が行われるのですが、床と天井が別々の宗派の管理であったりで、自分達の区画に入った入らないで聖職者達の間で大喧嘩が毎度起こり、警察が出動する自体にもなっているそうです。

何だか小学生の争いのようにも感じられてしまいます(苦笑)。

また、聖誕教会は現在、即急な修復が必要な保存状態ですが、この3つの宗派が皆納得しない限り、修復作業も始められないとのこと。

ちなみに、こういったいさかいが起きる為、鍵はムスリムが管理しているという話です。